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島根県浜田市にある教会です。

しかし、わたしはあなたがたに言います。自分の敵を愛し、
迫害する者のために 祈りなさい。

      
マタイの福音書5章38~48節




2001年9月11日、ニューヨーク、マンハッタンの世界貿易センタービルは
テロによって攻撃され何千人もの人が死亡しました。テロへの恨みや憎しみは
更なる争いへと拡大して行きました。

アメリカは旧約聖書の「目には目を歯には歯を」という復習の正当性を盾に反撃に転じました。
人間同士、赦し合うということはどんなに難しいかお互いが知るところです。
私たちの社会はやられたらやり返す、それが当然のこととして受け止められています。

「目には目を、歯には歯を」、これは旧約聖書に出てくる言葉ですが、それは「仕返しをする。」
という意味合いよりも「それ以上のことをしてはいけない。」という意味合いが強いのです。
目を傷付けられたのだったら目だけにしておきなさい。歯を折られたのだったら歯だけにしておきなさい。
そこには神の愛と配慮があるのです。
でも多くは「やられたらやり返せ。」という風に理解されています。

キリストは何と言われたのでしょうか。
「自分の敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい。」と仰いました。

1924年パリオリンピックの400メートルで優勝したイギリス人の
エリック、リデルという人がいました。
この人は「炎のランナー」という映画のモデルになった人です。
彼は宣教師に成って中国にいた時、戦争に巻き込まれ民間人抑留者として捕らえられていました。
彼は収容所の中でバイブルクラスを開いていました。
ある時「敵である日本兵を愛することが出来るか。」という議論が持ち上がりました。
「それは理想だ、敵である日本兵を愛することは出来ない。」という結論になりかけていた時、
リデルが口を開きました。「僕もそう思っていた。
でも、イエスの言葉には『迫害する者のために祈りなさい。』という続きがある。
愛せなくでも、祈ることは出来るはずだ。」と言ったリデルは
毎朝早くおきて日本のために祈っていたと言うのです。やり返すことは簡単です。
でも、攻める者のために祈る時、新しい解決が生まれてくるのではないでしょうか。

あなたもイエス・キリストのことばに心を傾けませんか。

あなたの上に神の恵みがありますように。


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2012.10.22 / Top↑